ブログのカテゴリーにおける分け方のコツ|細かく増やしすぎるのはSEO的にもユーザー的にもNG

ブログ記事を書くことに慣れてきた人が次に戸惑うようになるのが「カテゴリーの分け方」です。

とりあえず記事を書くことに集中していると、カテゴリーの設定が適当になってしまいがちですが、検索エンジンからもユーザーからも好まれるサイトを構築する上でカテゴリーが果たす役割は非常に大きいです。

今回はブログ初心者〜中級者の方向けに「ブログカテゴリーの分け方」を解説していきますね。

ブログのカテゴリーがSEOに関係ある理由

ブログにおけるカテゴリーの分け方がSEOに関係ある理由は、

  • カテゴリーが整理されたブログは読者に親切だから
  • Googleのクローラーがブログの情報をキャッチしやすくなるから

という2つに大きく集約できます。

つまりカテゴリー整理をキチンと行うことで「Googleからも読者からも好まれるブログ」になりやすくなるので、ブログ運営に置いてカテゴリー整理はめちゃくちゃ重要なのです。

カテゴリー整理は読者に親切なブログを作るために必要

例えば、あなたのブログに500記事が収納されているとして、そこに適切な案内がなければ、読者はお目当の記事を探すのにとても苦労をしてしまいます。

行ったことのないデパートや家電量販店、大型書店などに辿り着いた時、まずは自分の目的の商品が置いてありそうなフロアを探すために、案内表示を確認しますよね。

ブログにおけるカテゴリーとは、読者が必要としている情報を探しやすくするための案内表示のようなものです。

また、1つの記事を読んだ読者がカテゴリーページをクリックして色々と情報に触れてくれたら、1人のユーザーあたりのPVや滞在時間の向上も期待できます。その結果としてSEOに好影響が及ぶわけです。

カテゴリー整理で検索エンジンに情報を適切に伝えやすくなる

またGoogleはクローラーというロボットがサイト内部を巡回することで、サイト情報を認識し、そこで得られた様々な情報を検索結果の順位づけに役立てます。

クローラーがサイト内部の情報を理解しやすいシンプルなカテゴリー構造のブログと、情報が雑多でまとまっていないブログだと、当然ながら前者の方が高く評価される傾向にあります。

そのため「上位表示させたいキーワードをカテゴリー名に入れる」等の検索エンジンへの配慮も必要ですが、そもそも「ユーザビリティの高いブログはSEO的にも高く評価されやすい」ので、読者が必要としている情報を見つけやすいカテゴリー構造を意識していきましょう。

ブログ初心者にありがちな「カテゴリー増やしすぎ問題」

ブログを立ち上げる時に「どういうカテゴリー構造にするか」と考えずに記事を書き始めてしまうと「カテゴリーの数が増えすぎてしまう」という問題を引き起こしがちになります。

カテゴリーを細かく分けすぎてしまうと、以下の理由でSEO的に悪影響が及んでしまいます。

  • 読者にとって見づらいブログになる
  • 1つのカテゴリーに含まれる記事数が少なくなる
  • カテゴリー同士で検索意図が重複しがちになる
  • どのカテゴリーに入れるべき記事かわからなくなる
  • カテゴリー階層の親子関係がぐちゃぐちゃになる

それでは1つずつ見ていきます。

読者にとって見づらいブログになる

例えば、映画のレビュー特化ブログを作る場合、カテゴリー構造はレンタルショップやサブスクサービスを参考にこんな感じに設定ができます。

ブログのカテゴリー設計例

例えば、カテゴリーが「洋画」と「邦画」の2つだけだったら、目当の映画を探すのに恐ろしく不便になってしまいます。

一方で「恋愛」という括りからもっと具体性を増して、「失恋」「ラブロマンス」「ラブコメディ」「社内恋愛」「禁断の恋愛」…といったように細分化されていても「どのカテゴリーをチェックすればいいかわからない!」となってしまいますよね。

カテゴリーを増やしすぎてユーザビリティが減少した例

そもそもカテゴリーが多すぎるというだけで、情報が整理されていない証です。しっかりカテゴリーは絞って、細分化したいときは「子カテゴリー」を活用しましょう。

1つのカテゴリーに含まれる記事数が少なくなる

カテゴリーを無作為に増やしすぎると「カテゴリー内に1記事しかコンテンツがない」みたいな状況に陥りやすくなります。

同一カテゴリー内の記事数が少ない場合、Googleから「このブログはこのカテゴリーについて充実した情報を掲載していないブログだ」と判断されて、結果としてGoogleからの評価が下がってしまいます。

カテゴリーを増やしすぎる弊害の図

そうなると、カテゴリー内記事の上位表示に悪影響が及んでしまう可能性がありますし、サイト全体も「ユーザビリティの低いブログ」として評価されてしまうことも可能性として考えられます。

カテゴリー同士で検索意図が重複しがちになる

無作為にカテゴリーを乱立させると、複数のカテゴリー同士で「このカテゴリーとこのカテゴリーって似てない?」という事象が起こりやすくなります。

ブログのカテゴリーを増やしすぎてカテゴリー同士で検索意図が被ってしまった図

例えば、このように「サプリの選び方」と「サプリレビュー」というカテゴリーを設けた場合、Google的には「どちらも『筋トレ サプリ』という単語で調べた人のためのページでしょ?」って思われてしまう可能性があるということです。

『筋トレ サプリ』で検索した人のためのカテゴリーが2つもあっては、読者にとってわかりにくいブログ構造だと低評価されてしまう恐れがあるので、基本的に親カテゴリー(2階層目のカテゴリー)同士では、検索意図を重複させない方がいいですね。

記事をどのカテゴリーに入れたらいいかわからなくなる

カテゴリーを増やしすぎると、新規で記事を書いたときに「この記事をどのカテゴリーに入れたらいいのか」とわからなくなってしまいます。

その場合、複数のカテゴリーに記事を入れてしまうこともできますが、基本的に1つの記事は1つのカテゴリー内にだけ入れるようにして、AKBグループにおける兼任システムのように複数のカテゴリーに入れるようなことはしない方がいいです。

そもそも「複数のカテゴリーに該当してしまう」ということは、カテゴリー設計が読者にとってわかりにくい証拠ですし、前述した「同階層のカテゴリー同士で検索意図が重複している」という状況に陥っている可能性もあります。

カテゴリー階層の親子関係がぐちゃぐちゃになる

カテゴリーの親子関係を作るときは「抽象度の上げ下げ」が必要になります。

  • 親カテゴリー:抽象度が高い(具体度が低い)
  • 子カテゴリー:抽象度が低い(具体度が高い)

すなわち、同一階層のカテゴリー同士は「同じくらいの抽象度であるべき」だと言えます。

ブログにおける親子カテゴリーの抽象度に関する図

例えば上の図で言うと「腹筋の鍛え方」や「背筋の鍛え方」は「筋トレの方法」の抽象度を下げたもの(具体度を上げたもの)になるので、子カテゴリー化してしまった方がいいですよね。

ブログのカテゴリー分けのコツ

最後にブログのカテゴリーを分けるときの考え方を紹介していきます。

カテゴリーは基本的に増やしすぎない

上で説明した理由から、カテゴリーは基本的に増やしすぎない方がいいです。

特化ブログの場合はあらかじめどんなカテゴリーが必要になるかを思考整理しておくといいし、雑記ブログで「好きなことをたくさん書いていたらカテゴリーが膨らみすぎた」という場合は、後からカテゴリーをまとめていくといいですね。

また、カテゴリーを増やしすぎないためにも、できるだけカテゴリーの抽象度は高めに設定してあげるといいです。

細分化させたいときは子カテゴリーを使う

もしカテゴリーを細かく設定したい時は、親カテゴリーの下に子カテゴリーを作ってあげましょう。

親カテゴリーと子カテゴリーの階層を表した図

1つのカテゴリー内の記事があまりにも多くなりすぎるのもユーザビリティが下がるので、その場合はカテゴリー内でより具体的にまとめられないかを考えてみるといいですね。

子カテゴリーも増やしすぎない / 深掘りしすぎない

ただ子カテゴリーを増やしすぎると、同様に「1つのカテゴリーに含まれる記事が少なくなる」とか「ユーザビリティが悪くなる」とか「検索意図がカテゴリー同士で重複する」というデメリットを抱えることになるので注意が必要です。

また子カテゴリーを更に細分化する場合、子カテゴリーの下層に位置するカテゴリーを孫カテゴリーと呼びますが、あまりにも深く掘り下げすぎても同様のデメリットを抱えることになるので、掘り下げすぎにも注意をしましょう。

なお子カテゴリーを使う場合には、親カテゴリーと子カテゴリーの検索意図が重複しないようにすることも意識する必要があります。

MEMO

子カテゴリーを作る時は、

  • 親カテゴリー:メインキーワード
  • 子カテゴリー:関連キーワード

という考え方で捉えてあげると理解しやすくなります。

細かく細分化したいときはタグを使う

ブログ記事を細かく分類したい時はカテゴリーではなくて「タグ」を使用していきます。

1つのカテゴリー内に含まれる記事数が少なくなるようであれば、ユーザビリティが悪くなるので、よりザックリと抽象化したカテゴリーに入れてしまうと良いですが、その場合「カテゴリー内に含まれる記事数が多くなりユーザーが記事を見つけづらくなる」というリスクもあります。

そこでタグを用いてあげることで、カテゴリー構造をスッキリさせながら、読者の欲しい情報を簡単に手に入れられるようにもなります。

またカテゴリーを使うと基本的に1つの括りでしかブログ記事をカテゴライズさせることができなくなるので、他の括り方をしたいという場合でもタグの使用は効果的です。

ブログにおけるカテゴリーとタグの使用方法の図

カテゴリー名には検索されるキーワードを用いる

カテゴリーページもGoogleのクロールの対象になります。

またそのカテゴリー内の記事が充実していればいるほど、Googleから「このブログはこのジャンルについて充実しているサイトだ」と認識されるようになりますが、その「ジャンル」はカテゴリーで使われているキーワードで認識されます。

したがって、できるだけカテゴリー名を決めるときも検索されるキーワードを使うようにした方が良いです。

ユーザーにとってわかりやすいブログになるように

ここまで「読者とGoogleから評価されるブログ作り」というSEO的な観点からカテゴリーについてお話をしてきましたが、そもそも何のためにカテゴリー整理をするかというと「ブログ訪問者にとって親切で見やすいブログを作るため」です。

機械的な視点に傾倒してしまいがちになってしまわないよう、どうしたらブログ読者にとって親切なブログになるのか、という意識を欠かさずにユーザー目線でのブログ運営を心がけていきましょう!